代理打刻・なりすましを防ぐには?勤怠不正の対策を整理
「同僚が代わりに打刻していたようだ」「実際の勤務時間と記録が合っていない気がする」。勤怠管理で相談が多いのが、代理打刻・なりすまし の問題です。
これは働く人を疑う話ではありません。労働時間を 客観的に記録する という会社の責任を、仕組みで果たせるようにする話です。この記事では、打刻方法ごとの対策の考え方を整理します。
なぜ「仕組み」で防ぐ必要があるのか
労働時間は、会社が客観的な方法で把握することが求められます。タイムカードやICカードは客観的な記録ですが、「誰が押したか」は記録に残りません。カードや暗証番号は貸し借りができてしまうからです。
つまり、記録の正確さは「本人が打刻したことを、どう確かめるか」にかかっています。
打刻方法ごとの「なりすましへの強さ」
ID・パスワード/暗証番号での打刻
もっとも導入しやすい反面、本人確認の強さは弱め です。パスワードは共有できてしまいます。
ただし、KING OF TIME 勤怠管理のようにWindowsのログオン/ログオフと連動させる打刻に対応する製品もあり、実際にPCを操作した記録と紐づけることで確からしさを高められます。
ICカードでの打刻
タッチだけで済む手軽さがあり、社員証と兼用もできます。一方で カードを渡せば他人が打刻できる 点は残ります。
生体認証(指紋・指静脈)
指紋や指静脈は貸し借りができないため、本人確認の強さは高い です。KING OF TIMEは生体認証(指紋・指静脈)に対応し、Touch On Time 勤怠管理は指紋・ICカード・ID+パスワードの3認証を1台にまとめた専用レコーダーや、USB接続の指静脈認証に対応します。
ただし現場によっては、手袋を外せない・手が汚れるといった事情で使いにくい場合があります。
顔認証
顔をかざすだけで本人と確認できるため、貸し借りができず、手もふさがりません。顔パス勤怠は「本人以外は打刻できない」ことを前提とした仕組みで、スマホのマイページまたはセルフ端末(タブレット)で打刻します。ブラウザで動作するため、打刻専用の機器を設置する必要がありません。
Touch On Timeでは顔認証(Facee)が1ユーザーあたり月額100円(税抜)、マネーフォワード クラウド勤怠のクラウド勤怠Plusも顔認証打刻に対応します。
「場所」も記録すると、さらに確かになる
誰が打刻したかに加えて、どこで打刻したか を記録できると精度が上がります。直行直帰や複数現場を回る働き方では、これが実質的な確認手段になります。
- 顔パス勤怠 — 打刻場所の位置情報を記録し、直行直帰でもどこで打刻したかを把握できます
- Touch On Time — スマホ・タブレット打刻でGPSにより打刻場所を記録します
- マネーフォワード クラウド勤怠 — スマホのモバイル打刻でGPS位置情報の取得が可能です
- KING OF TIME — スマホアプリの位置指定に対応します
「気づける仕組み」もセットで考える
打刻の入口を固めるだけでなく、おかしな記録に気づける ようにしておくと運用が安定します。各製品はアラート機能を備えています。
KING OF TIMEは、超過・不足、深夜労働、打刻忘れ、未申請残業などをアラート表示し、メールやアプリのプッシュ通知で見逃しを防ぎます。マネーフォワード クラウド勤怠は打刻漏れ・残業超過・36協定順守などのアラートに対応し、freee勤怠管理Plusは残業・打刻漏れ・長時間労働を検知します。
打刻修正が必要なときも、Touch On Timeのように申請・承認をオンラインで完結できる仕組み(承認ルートは最大5段階まで設定可能)があれば、修正の履歴が残り、あとから経緯を確認できます。
現実的な進め方:入口だけ変える
「不正対策のために勤怠システムを入れ替える」となると、話が大きくなります。実際には 打刻の入口だけを変える 選択肢があります。
顔パス勤怠は、打刻データを KING OF TIMEなど各種勤怠サービスへ連携 できます(CSV出力も可能)。集計や申請承認は今の仕組みのまま、打刻だけを顔認証にする。これがもっとも影響の小さい始め方です。
顔認証の仕組みや費用の考え方は「はじめての顔認証勤怠管理」で詳しく整理しています。
まとめ
| 対策の段階 | やること |
|---|---|
| 入口を固める | 貸し借りできない打刻方法(生体認証・顔認証)にする |
| 場所を記録する | GPSで打刻場所を残す |
| 気づける仕組み | 打刻漏れ・残業超過などのアラートを使う |
| 経緯を残す | 打刻修正は申請・承認をオンラインで行い履歴を残す |
すべてを一度に整える必要はありません。まず入口を固め、次にアラートで気づけるようにする という順番で十分に効果があります。
どの打刻方法が自社の現場に合うかは、勤怠管理システムの比較・選び方で製品ごとの打刻方法を並べて確認できます。選び方の考え方は「勤怠管理システムの選び方」もご覧ください。
ITPOINTは複数メーカーの勤怠管理と、TIGEREYEの顔パスシリーズをいずれも取り扱っています。現場の状況をお伺いして、無理のない対策をご提案します。まずは無料相談からお気軽にどうぞ。