有限会社アルファ企画

業種
繊維二次加工
組織の規模
1~50名
導入システム

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デニム生地をレーザーで抜染する加工において日本の先駆者ともいえる有限会社アルファ企画。
1989年の創業以来、代表取締役である廣中 登志治氏が積み上げてきたノウハウを基に機械刺しゅうの「独自技術・独自加工」を数多く開発しています。現在では木工や革、プリーツなど異業種とコラボした唯一無二の製品を製作・販売し、福山市の成人のお祝いや福山市立大学の卒業のお祝いとして配布されるなど記念品としても人気です。

本日はそんな有限会社アルファ企画・代表取締役の廣中 登志治さんに、企業の魅力やIT導入補助金を申請するに至った現在地点の課題感、そして今後の展望などを伺って参りました!
これまでの歩みや現在の製作についてご説明いただきながら、実際の製品やカタログを沢山見せていただき、ものづくりへの熱い思いを肌で感じることができました。

御社の強みはなんですか?

デザイン・素材・技術が一社の中に揃っていることです。レーザー・刺繍・プリントといった様々な技術も集約しています。多くの専用機器と技術の集約によって、加工別の業者探索や商品移動などのお客様にかかる手間とコストの削減を目指しています。また、布や糸、木材、細い紐など他の素材・技術をもった企業さんと強いつながりがあるので、希望のデザインが当社だけで実現しやすいことも強みだと考えています。

当社は様々な分野、技術に特化したメンバーが集まっており、例えば私はデザインをするのが得意で、他にも写真を撮ることが得意な人、HPやSNSを更新することが得意な人、字を書いたり言葉を使うことが得意だったりとそれぞれの強みを集めて一つのものを作るのがアルファ企画のスタイルです。よくコンサルタントさんには1つの技術に絞った方がいいと言われますけどね。(笑)でもこれがうちの強みであり色なので。

IT導入補助金で、「インボイス制度」「電子帳簿保存法」対応に着手

IT導入補助金申請までの経緯を教えてください。

最初はパソコンが欲しかったんです。パソコンが1台しかなく、外で使えるものやそれぞれが違う仕事をする際に同時に使えるものが必要でした。
それと並行して、これまでもずっと手書きで会計をしている現状をどうにかしたいという話はしてきましたが、毎回うやむやになっていました。その時に「広島県よろず支援拠点」の渡辺さんにITPOINT合同会社がIT導入補助金のサポートしていることを教えてもらい、ハードとソフトを掛け合わせることで取れる補助金の存在を知り、これだ!と思いました。

その後、ITPOINT合同会社にインボイス制度や電子帳簿保存法に対応するためにどのシステムがいいのかを相談し、IT導入補助金の申請(※1)をサポートしてもらいました。今はERPシステム(※2)の構築を目指して、会計・勤怠・給与・年末調整など様々あるマネーフォワードのサービスをどの順番で導入していくかを相談していて、まずは請求書・納品書の作成方法をレクチャーしていただいたところです。

※1 IT導入補助金申請業務は関連会社、有限会社ジーエル福山が行っております

※2 ERPとは・・・エンタープライズ・リソース・プランニング (enterprise resource planning)の略称で、企業のさまざまな部門の人的資源や資産などのリソースを統合的に管理することにより、業務や経営全般の効率化・最適化を図る考え方、またはそれを実現するシステムを指します。
(マネーフォワードクラウドEPR「EPRの基礎知識」より引用:https://biz.moneyforward.com/erp/basic/112/

レーザー加工 - 暖簾

刺繍 - 風神

これからの展望を教えてください。

これからは販売に力を入れていきたいです。
最近、旅行先でのお土産が人に配るお菓子から、自分用の旅の思い出に変わってきてるんです。そういうものは少し高価でも土地を訪れた思い出の品として購入してもらえます。
当社では、「尾道」や「鞆の浦」の地図と名所・名物をあしらったトートバックを製作中です。既に当社の製品はFUKUYAMA MONO SHOPやさんわ182ステーションで販売されていたり、他にも『UCHIRA』という「G7広島サミット開催に先立って、昨年10月に外務省に提出した「広島県産品推薦リスト」に掲載されている地域の特産品や工芸品などを販売する期間限定ショップ」に出展したりしています。
(引用:https://www.chugoku-np.co.jp/stp/Ad/special-spring/)

こういった取り組みを通して、地元の人が地元のもので何か作りたいとなった時に選ばれる企業になりたいですし、外からの評価もデニム×刺繍から始まって、デニム×〇〇=備後になることで地域を元気にしたいと思っています。

IT導入補助金採択、そしてシステム導入に向けて今後も伴走させていただきます!
有限会社アルファ企画の廣中さん、インタビューありがとうございました!

※掲載内容は取材当時のものです。

Setouchi Wave

<コラム>新米PR髙木の気になる〇〇

新米PRである髙木が、ご担当者様とお話する中で気になったことを勝手に掘り下げるコーナー。今回のテーマは『アルファ企画の歴史』。
個性的で質の高い製品の数々が誕生した背景には、廣中さんの努力と熱量、そして嘘みたいな本当の話がありました。廣中さんの語り口にどんどん引き込まれ、映画を見ているような気持ちになりました!

 親戚が営んでいた刺繍を引き継いだ廣中さん(代表取締役)。当時は刺繍の技術をそれぞれの会社が囲っており、誰も教えてくれなかったため、廣中さんが独学で技術を身につけ、それを本にまとめて出版しました。そして、それを見たドイツの会社から連絡があったのです。
 連絡をしてきたのは、パンチングソフトを販売する「グーノルド」という会社で、廣中さんは3年に1度行われる繊維業の展覧会を見に来ないかというお誘いを受けました。お金がないから無理だというと、交通費も食費もすべて出すから来てくれと言われ、1週間渡独。日本の代理店があまりにも悪徳なことをしているので、日本では販売していなかったが、ぜひ代理店になって欲しいとオファーがありました。売れるかわからないのでと断りましたが、当時1200万ほどしたソフトをあげると言われ、騙されたような気持ちで帰国します。奥さんには全く信じてもらえなかったそうです。帰国後、バイアステープ製造で日本有数の会社に、パンチングソフトの代理店にならないかと打診し、自身は3日間で100万円のパンチングソフト講師を行うことになりました。
 2000年代に入り、韓国の友人からイギリスで販売されている、レーザーで抜染ができる機器の話がありました。見に行こうかなと返事をしたところ、購入するものだと思われ、なんと2台で2000万のレーザーを購入することに。大慌てでなんとか知り合いから2000万円を集めました。
 いざ使用しようとした時、更なる困難に遭います。日本国内にレーザーによる抜染技術の特許を取っている会社があったのです。2000年当時、レーザーでの抜染は海外では当たり前すぎて、まさか日本で特許を取られているとは誰も思ってもいませんでした。そのため、その会社に使用料を払うことになりました。
 レーザーを使い始めてから、木工や革、プリーツなど異業種とのコラボが可能になったことをきっかけに、プリーツを作る企業と協働して、瀬戸内の海を表したデニム加工やプリントを行うようになったのです。

有限会社アルファ企画

業種
繊維二次加工
組織の規模
1~50名
導入システム

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