café anjin

業種
飲食業
組織の規模
1~5名
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café anjinは、福山市神辺町にある歴史的建造物である古民家を改築したカフェです。カフェの裏手には天然石と暮らしの雑貨を販売する「SuKuRu」も運営しています。
主には藤近さん親子2人で建物の改築からメニュー作り、経営までを行ってきましたが、カフェのオープンまでには沢山の人に関わってもらいながら2023年10月に無事オープンを果たしました。小さなカフェながら、その佇まいに惹かれて当初から大賑わいで、急いでアルバイトを増やしたところ勤怠システムなどが必要になったそうです。

今回はそんな藤近さんに、カフェのオープンまでの軌跡をたっぷりお伺いしてきました!

左 娘さんで、HPのデザインや小物の販売もされている。
右 代表の藤近さん

カフェをやることになった経緯を教えてください。

コロナの関係もあって、それまでやっていた仕事の先が見えない感じがして、「自分でできることは何かな」って考えたときに、やっぱり接客がすごく好きなので、人が集まる小さいカフェみたいなのがないかなと。
それで1年以上いろいろ探したんだけれども、なかなか私の条件に合うところがなかったんですね。
もう諦めかけていたときにここを見せてもらったら、江戸時代から残っているこの屋敷の存在感に惹かれて、これを活かすようなカフェがいいんじゃないかなって思ったんですよね。
古民家だけどちょっとヨーロッパ的な要素を組み入れて、お洒落なカフェにしたいというイメージが湧きました。

建物の状態はどうだったんですか?

ボロボロだったんですけど、私と娘には、こんなふうにオープンカウンターにしてお菓子を並べて、フローリングにして、ここは窓にしてっていうイメージが最初からあったんですね。
たまたま近所にまちおこしで神辺宿の保存の運動をしてる方がいて、平成大学がこの神辺宿全域に調査に入って、ここの改装中も何度も見学会とかをしたんですよ。
でも、こんな感じになるっていうのは、たぶんどなたも想像できなかったんじゃないかなと思いますね。

建物の改装もご自身で企画されてやったんですか?

そうですね。みんなが床の杉板に柿渋を塗ってくれたり、家具も磨いてくれたり、草取りもボランティアで来てくれたりいろんな人のお世話になりました。
で、神辺宿の絡みで皆さんがここを盛り立てようと力を貸してくださって、見学会などのイベントを企画してくださいましたね。
それぐらい改装にはたくさんの労力が必要になって、オープンまでは1年半ぐらいかかりました。

建物の改装ができて次はどういうことを考えたんですか?

「だいたいこういうものを出そう」って、いろんなメニューやお菓子を考えました。
ただ、本当はコーヒーをメインにしたかったんですけどお客さんのニーズはそれとは裏腹で、やっぱりカフェはご飯を食べるところっていうイメージがあるみたいです。
最初はよくわからなかったので 、オープンしたらお昼のご飯タイムに集中して朝と午後がガランみたいな。「これはいけない」と思って、いろいろなメニューを作ったりしましたね。
だからカレーやランチのメニューも2ヶ月ぐらいのスパンで変えて、お菓子やパフェは毎月変えてます。
二人とも同じことをするのが面白くない性格なので常に新しいメニューを考えているんですけど、どんなメニューがウケるのかは今でも模索中ですね。

古民家の魅力はなんですか?

古いが故にいろいろ大変なこともあるけど、古さの持つ味わいってお金を出せば買えても簡単には作れない、そこにやっぱり価値があると思うんですよね。
ここに来てくれるお客さんも子供から年輩の方まで全世代ですけど、やっぱり日本人の中に響くものが、こういう屋敷にはあるんじゃないかなって思いますね。

いつ頃からスクエア(POSレジ)の導入を考えていたんですか?

導入を考えたのはギリギリになってからで、「POSレジって何?」みたいな(笑)。
それでずっとネットで調べて流れはなんとなくわかったけど、iPadでレジを打ったこともなかったし、どういう仕組みでどんな機械が最適なのかがわからない。
なので、「やっぱり専門の人に頼まないとマズいな」って思って、知り合いに相談したら、ITPOINT合同会社がIT導入補助金のサポートをしていると紹介してくれました。

実際に導入して効果を実感できたことはありますか?

レジにはフードとドリンクがあって、それぞれの伝票を分けないといけないんですね。
前は一緒に出ていたんですけど、導入することでフードはフードで伝票が切れるようにしてもらったので、今は分けることができています。
勤怠管理のほうは、今はいろんなことで頭の中がパニックになっているので、本格的に使うようになるのはもう少し先ですね。


café anjinの藤近さん、インタビューありがとうございました!

※掲載内容は取材当時のものです。

<コラム>新米PR髙木の気になる〇〇

新米PRである髙木が、ご担当者様とお話する中で気になったことを勝手に掘り下げるコーナー。今回のテーマは『カフェの定休日』。
インタビューはカフェの定休日に伺わせていただきました。たまたま給与の締め日が近く、弊社のスタッフと共に代表の藤近さんが一つ一つ確認しながらシステム上の締め作業を行っておられました。そこでの会話からカフェ経営の大変な部分を沢山知ることができました。

例えば、休日であっても次の週の仕込みがあります。娘さんはずっとプリンを作ったり、明日からの準備をしたりしておられました。取材中にも、野菜が届いたり運送会社が大きな荷物を搬入していたりと、お店の営業中にはできない作業がひっきりなしに舞い込んできます。
締め作業をしながらの雑談の中で、人を雇わないとお客さんを捌けないけど、突然増えたアルバイトさんの入退社手続きに、シフト作成の難しさ、時給はどうやって決めたらいいのかなど毎日頭を悩ませる日々だと藤近さんは語っておられました。
いつも何気なく行く素敵なカフェも、理想の空間が出来上がった後に待っている、経営や運営の難しさを抱えているのかもしれません。店員さんにいつも以上に感謝を伝えたくなりました!

インタビュー中に届いた、地元のお野菜

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